エンジニアにキャリアの棚卸しが必要な理由は、他職に比べてさまざまなキャリアパスが用意されていることが挙げられます。たとえば教師の場合、職場は学校という限られた現場で、キャリアパスも学年主任から教頭、校長まである程度決まっているのが特徴です。一方、エンジニアは会社員として企業で働き続けたり、フリーランスとして自分の力で活躍する未来を描けたりします。それだけでなく、自宅で働きたい、旅をしながら仕事がしたいなど働き方も多様に存在するのです。ですが、キャリアを棚卸しせず毎日黙々と働いているだけでは、自由度の高いエンジニアといえど無駄に時間が過ぎてしまう可能性があります。こんなはずじゃなかったと後悔しないためにも、定期的にキャリアの棚卸しを行い、今の自分に足りないものは何かを明確にして目標設定することが大切です。棚卸しが上手くいけば、スキルアップも容易になります。キャリアの棚卸しをするには、これまでどんな企業でどんな仕事をしてきたのか、時系列順で記載しましょう。その中で得られたスキルや、勉強が必要だと感じたスキルもすべて書き出します。内容は技術面だけでなく、英語力やコミュニケーション力などでも大丈夫です。そのうえで、これからどんな仕事をしていきたいのかも合わせて考え、その希望を叶えるために何が足りないのかを明確にします。そこで出てきた自分に足りないスキルに焦点を当てて重点的に磨けば、効率的なスキルアップが可能です。棚卸しをすることで、自分が目指している方向に向かえているのか把握できるため、モチベーションも上がるでしょう。